ホットフラッシュとは?原因と、日常でできる対処・相談の目安

更年期・ゆらぎ公開:2026年9月17日編集:キレイジャーナル編集部
明るい窓辺で、カーディガンの前を開けて風に当たり、一息ついている50代前後の女性のイメージ写真。

※画像はイメージです。あらわれ方・程度には個人差があります。

ホットフラッシュとは、上半身ののぼせ、ほてり、発汗などが起こる、更年期の代表的な症状のことです。季節や気温と関係なく突然起こるため、外出や仕事の場面で困りやすいのが特徴です。ここでは、なぜ起きるのか、どんなあらわれ方をするのか、日常でできる工夫と、婦人科に相談したほうがよい目安までを整理します。

ホットフラッシュとは、どんな症状か

いちばんの特徴は、前触れなく始まって短時間で引くことです。急に顔が熱くなったり、汗が止まらなくなったりする症状が、一日に何回も出ては消えます。暑いから起きるわけではないので、涼しい場所にいても、冬でも起こります。

めずらしいことではありません。更年期の女性の約半数以上が経験するとされています。「自分だけがおかしいのでは」と感じやすい症状ですが、更年期に起こる変化のなかでは、よく知られたもののひとつです。

「更年期」は時期の名前です。 閉経前の5年間と閉経後の5年間をあわせた10年間を更年期と呼びます。 日本人の平均閉経年齢は50.5歳とされるため、多くの場合は45歳ごろから55歳ごろがこれにあたります。 そして更年期に現れる症状のうち、特に症状が重く日常生活に支障をきたす状態が更年期障害と呼ばれます。

なぜ起きるのか

体温の調節がうまくいかなくなることが関係しています。エストロゲン(女性ホルモン)の低下によって、脳の視床下部にある体温調節の働きが不安定になることで起こると説明されています。

視床下部は、体温だけでなく自律神経の調節にも関わる場所です。「暑くもないのに体が暑いと判断してしまい、熱を逃がそうとして血管が広がり汗が出る」という流れだと考えると、気温と無関係に起こることの説明がつきます。

つまりホットフラッシュは、気のゆるみでも体力の問題でもありません。ホルモンの変化にともなって起こる体の反応です。

あらわれ方の整理

ホットフラッシュは、更年期の症状のなかでは「血管の症状」に分類されます。日本産科婦人科学会の整理では、血管の症状としてほてり、のぼせ、ホットフラッシュ、発汗が挙げられています。

あらわれ方感じ方の例
のぼせ・ほてり顔や首、上半身が急に熱くなる。人前で顔が赤くなるのが気になる
発汗汗が噴き出す。とくに上半身に出やすく、拭いても追いつかないことがある
汗のあとの冷え汗が引いたあとに体が冷える。着替えが必要になることもある
夜間の症状就寝中に起こり、目が覚める。睡眠が削られると日中のつらさにつながる

※一般に説明されているあらわれ方の整理であり、診断の基準ではありません。当てはまるかどうかの判断は医療機関で受けてください。

ホットフラッシュ対策として、日常でできる工夫

ここに挙げるのは症状をなくすための方法ではなく、起きたときに困りにくくするための備えです。

婦人科で相談できること

我慢して過ごすほかにも道があります。中等度から重度の場合の選択肢としてホルモン補充療法(HRT)が挙げられており、健康保険が適用されます。また、既往歴や希望に応じて、漢方薬などホルモンを使わない方法も選べると説明されています。どれを選ぶかは、これまでの病歴や本人の希望をふまえて医師と決めることになります。

症状の重さで受診の可否が決まるわけではありません。困っていること自体が、相談する理由になります。

ほかの病気が隠れていることもある

ここは見落とされやすいところです。年齢が合っているからといって、すべてを更年期のせいと決めてしまうと、確かめておくべきものが後回しになります。

高血圧や甲状腺の働きの異常など、ほかの病気が隠れている可能性があるため、病院で検査してもらうことが大切とされています。受診は「更年期かどうかを確かめる」ためだけのものではなく、ほかの原因ではないことを確認できること自体に意味があります。

更年期の症状は、ほてりや発汗だけではありません。気分・睡眠・痛み・月経の変化まで広く、人によってあらわれ方が違います。全体像は 更年期の症状は人によって違う|あらわれ方と、相談する目安 で整理しています。

まとめ

ホットフラッシュは、エストロゲンの低下で体温調節の働きが不安定になることで起こるとされる、更年期の代表的な症状です。更年期の女性の半数以上が経験するとされ、気温と関係なく突然起こります。

日常でできるのは、脱ぎ着で調整する・汗の備えを持つ・夜の環境を整えるといった、困りにくくする工夫です。そのうえで生活に支障が出ているなら、婦人科に相談する選択肢があります。年齢が合うというだけで自己判断せず、ほかの原因でないことを確かめておくことも、あわせて大切です。

※本記事は一般に公開されている情報を編集部が整理したもので、医学的な診断や判断を示すものではありません。症状が気になる場合、長く続く場合は医療機関にご相談ください。あらわれ方・経過には個人差があります。

出典
  1. 厚生労働省事業「女性の健康推進室 ヘルスケアラボ」ホットフラッシュ(国立成育医療研究センター監修)(2026-09-16確認)
  2. 公益社団法人 日本産科婦人科学会「更年期障害」(2026-09-16確認)
  3. 厚生労働省「働く女性の心とからだの応援サイト」更年期(2026-09-16確認)

個別の状態によって判断は変わります。具体的なことは医療機関でご確認ください。