フケの原因は?頭皮で起きていることと、やめたほうがいいこと

ヘア・頭皮ケア公開:2026年9月17日編集:キレイジャーナル編集部
明るい洗面所で、鏡の前で髪を耳にかけながら、落ち着いた表情でいる女性のイメージ写真。

※画像はイメージです。見え方・程度には個人差があります。

先に結論から書きます。フケの原因は一つに決まりません。頭皮の乾燥だけのこともあれば、皮脂と頭皮の常在菌のはたらきが関わっていることもあり、季節やストレスで増減することもあります。だから「洗い方を変えれば収まる」とも「洗えていないせい」とも言えません。ここでは、フケとして見えているものが何なのか、原因として挙げられるもの、やめたほうがいいこと、そして皮膚科に相談する目安までを整理します。

フケとは、そもそも何か

頭皮の表面は、ほかの皮膚と同じように新しい細胞に入れ替わり、古くなった角層が少しずつはがれ落ちています。頭皮に生じる乾いた落屑や、脂っぽい鱗屑がフケと呼ばれます。つまり、フケそのものは汚れではなく、もともと誰の頭皮からも出ているものです。

気になりはじめるのは、量が増えたり、粒が大きくなったり、肩に落ちて目につくようになったときです。かゆみの強さには幅があり、まったく気にならない人もいます。「かゆくないからフケではない」とも、「かゆいから重い」とも言えないところが、この悩みの分かりにくさです。

フケが増えている状態は、病名がついていないこともあります。 赤みや強いかゆみをともなう場合は皮膚の炎症が関わっていることがありますが、 見た目だけで区別するのは難しく、判断は医療機関で受けてください。 この記事は原因として語られているものを整理するもので、診断を示すものではありません。

フケの原因として挙げられるもの

フケに関連して説明されることの多い要因を整理すると、次のようになります。複数が重なることも珍しくありません。

要因どういうことか
頭皮の乾燥角層のうるおいが不足すると、細かく粉のようなフケになりやすいとされる。空気が乾く季節に感じやすい
皮脂と常在菌皮脂を好む常在菌のはたらきが関わる場合。脂っぽく大きめのフケになりやすいとされる
洗浄の強さ・すすぎ残し洗浄力が合わない、あるいは洗い流しきれていないことが刺激になる場合
季節・環境気温や湿度の変化で状態が動く
ストレス・生活の負荷睡眠不足や疲れが重なる時期に感じやすいという整理

皮脂の多い部位に出やすい

フケをともなう頭皮の炎症として知られる脂漏性皮膚炎は、皮脂腺の密度が高い部位、つまり頭皮・顔・胸の中心などに起こりやすいと説明されます。頭皮だけでなく、眉のあたりや小鼻のわきにも似た症状が出ることがあるのは、このためです。

この状態には、皮膚に常在する酵母様真菌であるマラセチアが重要な役割を果たしていると考えられています。名前から「不潔だから増える菌」と受け取られがちですが、もともと誰の皮膚にもいる菌です。また、意外に思われますが、皮脂の成分や分泌そのものは通常は正常だと説明されています。「皮脂が多いのが悪い」という単純な話ではない、ということです。

仕組みとしては、マラセチアが出すリパーゼという酵素が皮脂を分解し、その分解産物である脂肪酸が炎症のきっかけになると整理されています。皮脂そのものより、分解されたあとの物質が関わるという見方です。

季節やストレスで動く

症状の出方が一定しないのも特徴です。起こりやすさや程度は、遺伝的な要因、精神的・身体的なストレス、気候の影響を受け、通常は寒い時期に悪くなるとされます。「去年の冬もこうだった」という心当たりがあるなら、体質と季節の組み合わせを疑ってよい場面です。

頭皮のかゆみをともなうとき

フケとかゆみは同時に語られがちですが、原因の重なり方は人によって違います。かゆみが強いときは、乾燥だけでなく炎症が関わっている可能性があり、掻くことで頭皮が傷つき、さらにかゆくなるという流れに入りやすい点が問題になります。

頭のかゆみについては、原因の整理とセルフケアの範囲を 頭が痒いのはなぜ?考えられる原因と、やめたほうがいいこと で別途まとめています。かゆみのほうが主な悩みであれば、そちらも合わせてご覧ください。

フケが気になるとき、やめたほうがいいこと

シャンプーにできることの範囲

ここは誤解が多いところなので、制度の話として整理します。薬用シャンプーが表示できる効能又は効果は「ふけ・かゆみを防ぐ」「毛髪・頭皮の汗臭を防ぐ」「毛髪・頭皮を清浄にする」「毛髪・頭皮をすこやかに保つ」といった範囲と、承認審査の留意事項で定められています。

注目したいのは語尾です。いずれも「防ぐ」で書かれています。すでに起きている炎症に対して使われるのは医薬品で、医療機関では抗真菌薬やステロイドの外用、角質を溶かす薬などが用いられると説明されています。日々のシャンプーに期待できるのは、頭皮の負担を減らして状態を保つところまで、と考えておくのが現実的です。

「医薬部外品だから効く」「化粧品だから効かない」ではありません。 区分の違いは表示してよい効能の範囲の違いです。 合う・合わないは人によるので、区分を確かめたうえで、頭皮に合うかどうかで選んでください。

皮膚科に相談したほうがよい場合

次のような場合は、市販品を試し続けるより先に相談したほうが早いことが多いです。

まとめ

フケは、頭皮からはがれ落ちた角層が目に見える形になったもので、誰にでも少しは出ています。増える背景には乾燥・皮脂と常在菌のはたらき・洗浄の強さ・季節やストレスなど複数の要因があり、ひとつに決めつけられません。

できるのは、こすらない・洗いすぎない・すすぎ残さないという日々の負担を減らす工夫と、区分の違いを理解したうえでシャンプーを選ぶことです。そのうえで赤みやかゆみが続くなら、皮膚科という選択肢があります。フケが出ること自体は、清潔さの問題ではありません。

※本記事は一般に公開されている情報を編集部が整理したもので、医学的な診断や判断を示すものではありません。症状が気になる場合、長く続く場合は医療機関にご相談ください。感じ方・経過には個人差があります。

出典
  1. MSDマニュアル プロフェッショナル版「脂漏性皮膚炎」(2026-09-16確認)
  2. 杉田隆「皮膚マイクロバイオームとしてのマラセチア―脂漏性皮膚炎を例に―」日本皮膚科学会雑誌 131巻6号(2021)(2026-09-16確認)
  3. 厚生労働省「薬用シャンプー及び薬用リンスの承認審査に係る留意事項について」薬食審査発第502001号(平成26年5月2日)(2026-09-16確認)

個別の状態によって判断は変わります。具体的なことは医療機関でご確認ください。